識別できてる?リフォームとリノベーションの違いとは
案外知らないリフォームとリノベーションの違い
自分が住んでいる住宅や、賃貸物件として経営している物件などがある人にとってリフォームやリノベーションといった言葉は少なからず聞いたことのある言葉でしょう。
どちらも「既に完成している住宅で工事をする」という作業は共通しているのですが、実はリフォームとリノベーションは全く別の作業です。
簡単にいえばリフォームは修理、リノベーションは改善です。
これではまだ分かりづらいでしょうからそれぞれをもう少し詳しく見ていくと、一般的にリフォームと言う場合は老朽化した住宅をきれいに改装しつつ故障した箇所を直し、また壊れそうな部分も直すという、要するにマイナスをなくすための小規模な工事として扱われます。
対してリノベーションという場合には住宅に工事を加える際に間取りを変更する、より機能的な構造に変化させるといったように住宅の価値を本来のもの以上に増大させることを指します。
例えば「子供が手を離れて4LDKの間取りが必要なくなったから、一部屋を大きくした2LDKとして作り変える」といったような大規模な工事がリノベーションです。
言葉によって実際の目標は大きく異なりますので、それぞれの特徴をしっかり押さえておくことが何よりも重要なのです。
リフォームのメリットとデメリット
ではここからはそれぞれのメリットとデメリットに目を向けてみましょう。
まずリフォームのメリットですが、これは「老朽化した部分を修理することでこれまでと同様に利用することができる」というところがメリットです。
家は大きな消耗品であり、何年も使っていけばそれだけさまざまな部分が劣化していくことは避けられません。
例えば床が古びてきて傷が目立つようになる、壁が色あせて美観を損ねる、古いお風呂で不便を感じてきたというさまざまな不満があるものの、住宅全体を作り変えるほどの必要性は感じていないなどの場合であればリフォームを行うべきと考えてよいでしょう。
工事が比較的小規模で済むために施工費用が安く済むのもメリットと言えます。
反面デメリットは何かというと、やはり「大きな不満があるのであれば対応しきれない」というところが挙げられます。
リフォームは小規模な施工であり、住宅の部分的な不調を直したりするのが目的です。
ですから少し前でふれたように「間取り自体を変えたい」というような大規模な不満があるのであれば、それはリフォームだけでは対処できない部分であると言えます。
そのため「住宅をより新しく洗練したものにしたい」などのニーズがあるのであればリフォームでは少々力不足です。
リノベーションのメリットとデメリット
では続いてリノベーションの方を見ていきましょう。
このメリットは何をおいても「新築ほどの費用をかけずに新築レベルの価値を持たせられる」ということです。
どれくらいの規模の施工を行うのかでも話は変わってくるのですが、少なくともリフォームのような小規模な施工ではなく大規模な施工によって住宅を変化させるわけですから、住宅としての価値は新築レベルになります。
それでいて既に完成している住宅をベースに改良していくわけですから新築工事ほどの費用にはならないことがメリットです。
賃貸物件などだとこのメリットは極めて大きなものになるでしょう。
また「ライフステージに合わせて住みやすい家に出来る」こともメリットとして挙げられます。
間取りの変更もそうですし、例えば夫婦が高齢に差し掛かってきたところで段差が少なく、なるべくワンフロアで生活のすべてが賄えるようにするなどの改造が出来るのも、リノベーションの大きなメリットと言えます。
反面デメリットとしては「リフォームよりは費用が高額になる」ことが挙げられます。
これも施工内容によって変わってきますが、基本的にリノベーションと言うとそれなりの費用が必要とされてきてしまいますので、費用負担は事前に考えなくてはならないところだと言えるでしょう。
0コメント